トップ > 興味のあること > カメラとレンズと現像と > ボディ

T90

T90外観

1997年12月15日

都内某所から、New FD 28mm F2.8、New FD 50mm F3.5マクロ、 New FD 35-105mm F3.5、スピードライト300TL込みで譲り受ける。 ラッキー。

通勤途上の新宿のビル街撮影など、しばらく使ってみた。 ついでに、新宿のサービスステーションでマニュアル(500円)を購入した。 マルチスポット測光まであってびっくり。 露出補正にしろハイライトコントロールにしろ、 とにかくレンズの絞りリングには触らなくてすむような設計になっている。 FTbで入門した人間としては、ちょっと違和感を感じる。

その後ネットニュースにポストしたらメールが来て、 絞り込み測光だと絞りリングを回してながらファインダー内で露出を確認できるという。 まったくそのとおりだった。 開放測光のことしか頭になかった。

1998年9月4日

Jupiter-12を購入したダックビルの広告で 「Induster 50-2 F3.5」というレンズを見かける。 マウントはM42だが開放F値が3.5で、 広告コピーが「オリジナルを越えたテッサーのコピー」だ。 かつて「テッサーにあらずんばレンズにあらず」とまでいわれたのだから、 一度は使ってみたかったテッサーである。

しかしオリジナルは高いし、 加えてコンタックスのボディまで用意できるわけがない。 ライカを使っているのだから、 エルマーを使うというのが正攻法なのだろうが、 これだってウン万円単位のお金がいる。 ところがこのInduster 50-2 F3.5は、なんと8,500円なのだ。

思案しながら銀座はレモンの中古コーナーを見ていたら、 M42のレンズをFDマウントのボディにつけるためのアダプタが置いてあるではないか。 エレフォト製である。消費税込みで6,300円。 フラフラと購入し、その足でダックビルに行く。 目当てのInduster 50-2 F3.5だけでなくJupiter-9 85mm F2という、 85mm/F2のレンズ(なんと4,800円)も買ってしまった。 全部合わせて20,260円なのだから、ダメでもともとである。

M42->FDのアダプタは単体で触っているとガタが多く、 それをたっぷり塗ったグリスでごまかしてる、といった風情である。 ところが実際にT90のボディに取りつけるとピタリと安定する。 さすがはスピゴットマウントというべきか。

T90には実絞りAEモードがある。 Induster50-2にもJupiter-9にも、 自動絞りなどという気の効いたものはない。 ないがシンプルなだけに、何も悩まずに実絞りAEが使える。 Induster50-2なら、f5.6くらいに固定してしまえばいいのだ。 さすがにファインダーは暗く、ろくにピントを確認できないが……。

1998年9月13日

Jupiter-12なんかの試し撮りフィルムを現像したら、 なんと1/1500よりも速いとシャッターがまともに働いていない。 まるでシンクロ速度よりも速いシャッターでストロボを焚いたときみたい。 修理にいくらくらいかかるのだろうか…… まあ、そんな速いシャッター速度なんて、使わなければいいんだけどさ。

1998年9月14日

シャッターの修理と、 巻き戻し時にフィルムの一部をパトローネから出しておく設定をしてもらうため、 T90を新宿のサービスステーションに持ち込む。 予想通りすでにシャッターユニットがないため、 清掃と調整で元に戻らなければ修理不能とのこと。 可能であれば修理料金は1万5000円。 不可能ならそのままにしておいて料金はとらないという。 巻き戻しの設定変更は1000円。 こちらはシャッターの状態にかかわらず、やってもらうことにする。

修理完了の予定日は9月28日。 予想外のことが起きなければ、28日の朝から引き渡せるとのこと。

1998年9月28日

修理から戻ってきたT90をいじっていると、どうも違和感を感じる。 なぜかと思ったら、カメラ底部の外装が新しくなっていた。 前後に二分割するみたいなのだが、一部が欠けていた後側のパーツと、 その両方にまたがるラバーとおぼしき部分が新しい。 貼ってあったテプラのネームタグは、 いちどはがしてからもういちど貼ったようだ。 けれど、これは修理伝票に記載がないし、料金も請求されなかった。 偉いぞ、キヤノン。