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引き伸ばし

1997年10月1日

引き伸ばしを楽しむには、まずもって引き伸ばし機が必要である。 LPLの安いやつだと35mm専用で2万円くらい。 ブローニーまでOKというタイプだと、3万円程度。 どうせなら、ロングセラーのラッキー90Mなんてのがほしい。 でも、最近は多階調印画紙なんて代物もあるらしい。 号数調整用のフィルターは使えるのだろうか?  カラー用の引き伸ばし機は高いしなあ。

1997年10月28日

屋根裏部屋をあさってみると、出るわ出るわ、昔の代物。 バットにピンセット、イーゼルマスク、 はてはフェロ板まで(さすがに乾燥機はなかったが)。 マジで、あとは引き伸ばし機があればなんとかなってしまいそうで怖い。

1998年7月25日

今月は思ったよりも収入があったので、引き伸し機を買ってしまった。 ラッキーの90M-SにEL-Nikkor 50mm/F2.8、 マルチグレードペーパー、薬液などなど、しめて6万円弱。 ただし、引き伸し機はメーカー直送のため、 金曜日あたりにならないと手元に来ないのが残念。

家に帰って確かめたら、 現像用のバットもひとつふたつ追加したほうがよさそうだ。 しかし、慣れないのでサイズがピンとこない。

1998年7月29日

会社に行こうとして玄関を出ると、そこに引き伸ばし機の包みが。 予想していたよりも、ずっと薄い箱だ。 取りあえず玄関の中に入れて出社。 夕食がてらヨドバシカメラに買い出し。 四切の現像バットをふたつ、六切の印画紙、四切の無反射ガラス。 引き伸ばし機を買った時のポイントで賄えた。

帰宅後、さっそく組み立てる。 この引き伸し機はレンズボードを備えたタイプで、 後玉がマウントよりも出ているレンズだとボード取り付け時にスライドさせられない。 実は、購入したEL Nikkorが正にこのタイプだった。 が、これはボードを付けたままレンズをねじこんでしまえばいい。 月光マルチ用のフィルターキットには、 三方からのネジでレンズにセットするアダプタと、 レンズマウント部とレンズとの間にはさみこんで使うアダプタが付属する。 試してみたら、後者のアダプタが付けられそうだ。 ただし、引き伸し機に付属する赤フィルターが邪魔なので取り外した。 これはフィルターキットにも用意されているので問題ない。

とりあえずのテストとして、 適当なネガからキャビネや六切サイズまで拡大してみる。 やはりフィルムスキャナで読みとったものとは、 滑らかさが違う(ような気がする)。 拡大投影されたネガ像を見ていると、なんだか懐しい。 M6を買ってから引き伸し機を買うまで、ちょうど1年かかった。 小学生のころには考えられないような、遠大な計画である。

しかし、ひっぱりだしてきたイーゼルマスクの表記と比べると、 キャビネとか六切とかの大きさが違う。 20年の間に変わったのだろうか?

1998年8月30日

引き伸し機購入後、1か月たってようやく引き伸しができた。 典型的なお座敷暗室で、引き伸し機はちゃぶ台に載せ、 床に古新聞を敷いたうえに薬品を入れた六切のバットを置く。 薬品はLPLの「モノクロペーパー用現像キット800ml」を使った。 これは濃縮液状の現像液、停止液、 定着液がセットになったもので、水で4倍に薄めて使う。 六切のバットだと、このくらいの量がちょうどいいようだ。 ちなみにこの薬品は、全然臭わない。 いささか拍子抜けするが、家族から文句が出ないので便利だ。

試し焼きをしたところ、キャビネに伸ばすならF11で6秒、 六切だとF8で5秒といった露光で大丈夫そうだ。 ひとしきりキャビネで焼いたあと、 息子と娘のポートレートを六切に焼く。 大雑把にやったので、 ホコリの跡やらピンセットでつまんだ跡やらが出てしまった。 しかし自己満足の世界なので、別にどうということはない。 この次に同じ失敗をしなければいいだろう。

しかし、2号と3号でこんなに調子が違うとは思わなかった。 昔は金が無かったので3号の印画紙しか使えす、気がつかなかった。 かつては3号が標準といわれていたように記憶するが、 最近の参考書を見るといずれも2号が標準となっている。 印画紙のパッケージにも、2号が「標準」で3号が「硬調」と書いてある。 たしかに、焼いてみると2号のほうがいい調子だ。 単に私が記憶違いをしていたのだろうか。 それにつけてもフィルターで号数を変更できるのだから、 マルチグレードの印画紙は便利だ。 この次は2.5号で焼いてみよう。

できたポートレートを母親に見せたところ、 「やっぱり親子だねえ。あんたの子供の頃に似ているわ。 でも、あんたに比べると少し元気そうね」 実は母親の寝室には父親の撮影した私の写真があったりする。 並べて飾るので、てきとうなフレームを用意することになった。 やっぱり、六切くらいに伸ばすとなかなか気持ちいい。 ただ、ちょっと粒子が見えてくる。 性能が上がったとはいえ、 ISO 400クラスのフィルムでは辛いのかもしれない。 中判カメラに手を出しませんように……。

1999年8月17日

先週の土曜日(1999年8月14日)、娘と一緒に引き伸しをやった。 なんでも、夏休みの自由工作なのだそうだ。 前日にT90 + FD 50mm F1.4で撮影し、 当日にSPD 1:1希釈で21度6分30秒で現像したネガを使った。 さすがにピンボケ、手ブレのオンパレードだったが、 おもしろかったようだ。 現像液に入れて15秒ほどで像が浮かびあがってくるのを不思議がっていた。

六切に伸すと、ネオパン400プレストでは粒子が見えてしまう。 1:1に希釈した現像液を使っているせいかもしれない。